8/18-26 北海道・演鑑公演 劇団文化座 『母』
8/18-26 北海道・演鑑公演 劇団文化座 『母』
「ほれっ! 多喜二! もう一度立って見せねか! みんなのために、もう一度立って見せねか!」1933年、2月20日。小説家小林多喜二が特高警察によって虐殺された。拷問跡の残る遺体に、多喜二の母セキは寄り添い、ずっと頬を撫で擦っていた。貧しさの中、学校へも通えず、13歳で結婚し、懸命に働き六人の子を育てたセキ。そんな母の姿を見ながら、小林多喜二は小説を書いた。貧しく虐げられた人たちのことを思い、書き続けた。晩年、セキは息子多喜二を語る機会を得る。母さんを人力車に乗せて、この通りを走らせてやりたいと願った、多喜二青年の夢と愛の軌道――。無学の母は、問われるままに語り始める……。