「当日制作」 という呼称を焼くことに正当性はあるだろうか
「当日制作」 という呼称を焼くことに正当性はあるだろうか
小劇場演劇のスタッフの業務には、受付やもぎり(=ホール入口で観客のチケットを確認して、半券を切り取る人)、場内誘導といった、観客に接する部分の 「公演の当日にのみ発生する業務」 というものがあります。そして、(その劇団にもともと所属しているとか、稽古段階から参加しているとかではなく、) 公演の当日のみのスタッフとして参加し、これらの業務を担当する人、が存在する場合もあります。(個々人が、公演に対してどの段階から参加しているか、という話は一旦さておき、) 公演当日のスタッフの役職名は、その専門の名称(例えば 受付・もぎり・場内誘導・物販 など) で呼称される場合もありますが、それらを複合して、あるいは総称として、当日運営スタッフ、当日運営、フロントスタッフ、当日スタッフ、運営補助 等々、様々な名称で呼ばれる場合もあります。 ※本稿では、区別のため、これらの業務を担当する人を、(仮に) 「当日業務のスタッフ」 と呼ぶことにします。 「当日業務のスタッフ」 をなんと呼称しているか、というのは、団体によって (、あるいはおそらくは地域によっても) 様々であり、「当日制作」 という呼称を使用している人や団体もあります。そして、この 「当日制作」 という語の使用に対して異議を唱えているのが、 小劇場演劇の制作者を支援するサイト fringe の荻野さんのこの記事ですfringe / 「当日制作」という役割はない (※以降、「fringe の記事」 と呼称します。)本稿は、「fringe の記事」 の内容に、反論を試みるものです。